スピードもほどほどにね(^^;)

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 今日は何もやる気が起きなくてまっ昼間から豪快に寝てしまった(汗)。ううう、もうちょっと学生らしく本などを読んで時間を過ごした方がいいというのに・・・。
 実は今週の月曜日、WOGはお世話になっている人に会いにサリスベリーまで行ってきました。サリスベリーはシャーロットの北にある小さな街でシャーロットからだと車で大体40分ぐらいの所にあります。で、基本的には何をしに行ったかというと、かなり前のことになりますが、スピード違反で捕まったことに関してのお礼を言いに。
 WOGがスピード違反をやらかしたのは4/2の午前1時位でした。チャペルヒルから急いで帰ろうとしてついつい、アクセルをめちゃめちゃ踏みすぎて御用。まぁ、元々からWOGはかなりスピード出して走る方だったので、一回ぐらいはこういうので捕まらないと多分この性癖は直らないだろうな、と思っていたので、ある程度は覚悟していたのですが。
 で、WOGはどれぐらいで走っていたかというと55マイル制限の所を83マイル。WOG的には65マイル制限だと思っていたのですが、警察の人には「いーや、55マイルだった!!」とまくし立てられてしまったので、ちょっと不満だったのですが、後から現場に行ってみて丁度55マイルに変わった直後だったのでがっくり。I-85のローワン・カウンティの部分は殆どが55マイル制限だということを覚えました(苦笑)。
 さて、こういうとき、まずどうするかというと、
(1)後ろからパトカーがサイレン鳴らして走ってきたときはまずは道を譲る。
(2)道を譲っても後をつけてくるようだったら、間違いなくあなたに用があります。しょうがないので大人しく車を路肩に寄せましょう(右路肩が好ましいです)。
(3)路肩に停車して、警官が来るまでは大人しくなにもしないこと。シートベルトもしたままで。間違ってもシートベルトを外すなんてことはしないように。着用義務違反で余計に酷い罪に問われます。
(4)警官が現れたら、指示通りにしましょう。免許提示を求められたら、なるべく国際免許を提示した方が「外国人だ」ということで見逃してくれる確率は高くなります(だからといって全てが見逃されるわけではないので注意)。
(5)地元の免許しか持ってない場合は仕方ないので地元免許を提出しましょう。しばらくして違反チケット(ピンクの色なのでWOGはコレを「赤紙」と呼ぶ)が警官から提示されます。この時、免許を一緒に返されれば安心。しかし、時と場合によって免許を返してくれないときがあります。こうなったらもう運転できません。自らの罪深さを呪いましょう。
(6)赤紙の表には違反を起こした日時、場所、自分の乗っていた車の種類、自分の職業などが記載されています。間違いがないか確認しましょう。
(7)裏面には違反後の出頭方法が示されます。3番目の項目にチェックが入っていれば司法機関に出頭する必要はまずありません。2番目の場合は大体罰金の金額が書いてあり、その額を決められた期限までに払い込めば免許に違反歴が記載されるだけで出頭しなくても大丈夫です。
(8)しかしながら、1番目にチェックが入っている場合は「出頭義務」が課せられます。必ず裁判所に行って判決を受けなければいけません。
 で、WOGの場合はと言えば、見事に1番目にチェックが入ってしまったので(そらーあれだけ飛ばして速度違反起こしてれば当たり前だろうなぁ・・・^_^;;;)出頭義務ありあり。しかしWOGはそんなに英語が堪能ではない。
 こういうときの頼みの綱は弁護士さんの存在。おろおろしなくても、捕まってから1週間ぐらいしたら、2〜3通は方々の弁護士事務所から「あなたを助けられますよ」といった内容の「弁護士依頼勧誘状」が送られてきます。どうやら犯罪歴などの情報は警察を通じてこういった弁護士事務所に流され、被疑者が弁護士探しに苦労しないようなシステムになっているようです。勧誘の電話が来る場合もあります(WOGは一回その類の電話を受け取りました)。
 「自分は英語が堪能だから大丈夫」という人でもこういう場合には必ず弁護士さんに助けを求めて下さい。彼等は法律のあらゆることを知っていますから、自分一人で問題を抱え込んでしまうより格段に処遇がよくなります。勿論弁護士を雇うためには余計にお金を払わなくてはいけません。しかし、彼等を雇うことによって、次のようなメリットが生じます。
(1)自分は裁判所に出頭しなくてよい。彼等が代理人として委任を受けて裁判を代わりに受け、自分の弁護をしてくれます。
(2)罪の情状酌量を裁判に訴えて、罪を軽減してくれる。スピード違反の場合は、犯罪歴を軽減もしくは抹消するとか、それによって生じる保険料の値上がりも抑えることができます。しかし、そういう揉み消しができてしまうあたり、流石OJシンプソンが無罪になった国だなぁと実感してしまいます(苦笑)。
 因みにWOGが頼ったのはローワン・カウンティに住んでいて、WOGと面識のある知人の方(奨学金関係の集まりで会ったことがある)を通じて紹介してくれた弁護士の方。彼は非常に親切にしてくれて、犯罪歴を軽減してくれた(公式記録を見せてもらったら83マイルが69マイルになっていた。それって逆にサギといわんか~_~;;;)どころか、WOGに関する弁護料をチャラで受け持ってくれました。
 で、そんなによくしてもらったのでこの月曜日、お礼を言上にサリスベリーまで足を運んだ訳です。ついでに裁判所まで見学させて貰いました。普通裁判というと傍聴券を持ってないと入れないものだと、日本人の私は思っていたのですが、なんの身分証明も見せなくても入れてしまったことにびっくり。もちろん、知人のアメリカ人の方が説明してくれたから、というのもあるのでしょうが、日本の裁判とアメリカの裁判の差を思い知らされました。
 WOGが傍聴させてもらったのはメキシコ人の方の裁判。裁判開始直前に入ったので一番前の席で聞くことになってしまい、被疑者が目の前に。しかも彼は囚人服を着用しているのです。日本ですら囚人を実際に見たことがなかったWOGが、こんな所で初めて見てしまうとは・・・。どうやら彼は無免許(国際免許すら持ってなかったらしい)の上に飲酒運転をしており、しかも警官に対して逮捕されることを拒んだらしいとのことで刑務所で禁固刑を受けていたようでした。これまでの日程で彼は45日間禁固刑に服していたのですが、判決は禁固50日。彼はあと5日間は刑務所にいなければいけないことが決まりました。
 びっくりしたのは判決の速さ。何と10分足らずで全てが裁決されてしまいました。日本のスローテンポの裁判に慣れているだけに「いいのか、こんなにあっけなくて」と思ってしまいました。あと、このメキシコ人の方は英語を話せないということだったので通訳がついて一緒に裁判を受けていたようです。彼や私のように英語に堪能でない人々は罪を犯した場合、弁護士の他に通訳も付けることができます。この通訳は結構重要な仕事らしく、資格がちゃんとあるんだそうです。
 というわけでWOGは思わぬところでアメリカの司法制度を実体験してしまいました。多分これからはお世話になることはないとは思いますが、ここの読者の方で万が一捕まってしまった方がおられたら、参考にして下さいね。ま、それ以前にスピードはくれぐれも抑えて走ったほうがいいことは当然なのですが。

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