WOGが留学した訳

9/30


 本日9/30をもってWOGは日本にいたときに在籍していた大学の学生としての立場は「休学」になる。今までは二重学籍みたいな感じでこちらにいたのだが、これ以降はモロにUNCCの大学院生としての肩書きしかなくなる。つまり日本本国では自分はプータロー(死語)の扱いなのだ。といっても日本にいるときにちゃんと学生をやってたか、と言えば胸を張って返事を出来る立場では全くない。
 WOGはこのトシになって未だにまともに自分で食い扶持を稼いでいない、というとんでもない人間である。カッコウですら親代わりのモズから餌をもらった後、ちゃんと巣立ちしていくのにWOGはといえば巣立ちも何も、巣そのものがWOGの重みで崩壊しそうな勢いで親のすねをかじりまくっているのだ。
 そんなWOGにもそれなりに将来の計画というのは漠然と存在していて、ま、日本のどっかの小さい大学でパンキョー(一般教養)の英語の教員にでもなれたらなーなんて非常に都合のいい、というより非常に無責任なものだ。というより、ここまで来てしまうとその道しか残っていない気が自分にはする(や、別に物書きとして雇ってくれるところがあれば声をかけてもらっても一向に構わないのだが・・・除くエロ作家(笑))
 しかし、そういう状況に直面してみて改めて痛感させられることがある。WOGは笑えるぐらい英単語を知らないのだ。原因は明らか。WOGは勉強をしないのだ。どうも病気をして以来「体に悪いことはやらない」と言い訳してグータラに過ごしてしまう怠け癖がついてしまっていたようである。生理の時は一日中寝てるし、そうでないときも夏は暑いと言っては何もせずぼんやりテレビを見て過ごしていたり、冬はと言えば朝なかなか布団から起きられなかったりバスケシーズンだとかいってそっちばっかりネットで追っかけて挙げ句の果てには渡米してしまったり、とにかく学生らしい勤勉さはかけらもない。マトモに机に向かって勉強をするのは宿題がたまったときであるとか、論文前だとか、せっぱ詰まった時のみなのだ。
 博士課程に進学してからはこの怠け癖がいよいよ激しくなり、宿題をしている以外はイラストを描いていたり、大学の講堂でピアノを弾いていたり、バスケットのビデオを見たり、鉄砲玉のようにアメリカまで長期旅行にでてしまったりして「自分の研究?何それ?」状態だった。
 「これではいかん」と思ったのは1年半前。このまま博士課程をのんべんだらりと過ごしてそれなりに論文を書いて卒業して裏口なりなんなりでコネを使いまくって就職先を見つけたとしても、はっきり言ってここまで英語を知らない人間が大学で一丁前に偉い顔して教える姿というのはあまりに酷すぎる。これでは教えられた学生達が気の毒だ。もう少し英単語を覚えてからでないと自分のプライドと気構えが絶対に許さないだろう。
 ではどうしたらよいか。勉強すればいいに越したことはないのだが、どうもWOGは日本にいると既得権益に甘えてしまって全く勉強しない。しなくていい環境になってしまっているからだ。これは環境から変えないといけない。そうだ、アメリカの大学院であれば否が応でも膨大な文献を読まされるから単語力はちゃんとつくに違いない。スポーツ観戦にしたってアメリカであれば生で見放題だ。いつまでも日本で怠けて過ごしていても埒があかない。よし、留学だ、留学。
 そんな感じでWOGは留学を決めた。まぁ、お陰で今は文献の山に埋もれてヒーヒー言いながら英語を読む状態が続いている。それはそれでとっても苦しいのだが、これは自分が自分に課した苦行(というより今までかなり怠けて過ごしていたののツケと言った方が良さそう)だ。時にはこんな自分の姿に充実感も感じたりして、それなりに満足なのだ。
 バスケのシーズンが始まらないので現在の所WOGは殆ど文献を読んで過ごしている。今までバスケのシーズン以外の時にアメリカに来たことがなかったので何だか不思議な感じ。でも、おそらくシーズンが始まったら浮かれてしまうので今のうちに真面目に勉強しておかないとね。

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